アルパ:ヘ長調(F)、赤弦はドでF(移動ド)、青弦はソでC。
※アイリッシュハープと色が逆。
※他のキーの演奏のし易さからアイリッシュハープと同じE♭にチューニングする場合もある。
アイリッシュハープ:変ホ長調(E♭)、赤弦のドはC(固定ド)、青弦はファでF。基本的に解放でE♭FGA♭B♭CDとチューニングするが、♭弦はそれぞれ弦音名EAB(ミラシ)を使用する。
半音も合わせられるクロマチックチューナーが無い場合はハ長調でチューニングする為にE♭A♭B♭を半音上げる。固定ド音名のモロチを半音上げるとは言わず、弦音名のミラシあるいはEABを半音上げると言うのが一般的。
※本件に限らず話題によって音階名(ピッチ)と弦音名が使い分けられている点に注意。
グランドハープ:変ハ長調(C♭)、赤弦のドはC♭(移動ド)、青弦はファでF♭。ピアノでは変ハ長調=ロ長調だが、グランドの変ハ長調は全開放、ロ長調はすべて1段ペダルしてから#5つをもう1段ペダルするので別階調になる。
チューニング(半音調律):
レバーハープは、レバー固定穴が長円になっているのでネジを緩めて上下させ、半音上がったところで固定する。
グランドハープは、半音ディスク固定ネジをゆるめ、ペダルした状態で専用工具でディスクを回転させ半音が出たところでねじを締める。
参考リンク:
https://youtu.be/Z8kzPg9KIG4 (2:28色弦について、4:40キーについて)
http://aoyama-harp.com/cn20/cn3/cn17/daily.html
・弦の注文(青山)(カード決済希望の場合は注文時にその旨伝えると決済用URLが送られてくる。)
・弦の注文(銀座十字屋)
・弦の注文(高田ハープサロン)
・弦のナンバリング
・弦の種類(ノンペダル)
・弦の価格(2022.4.1.)
※アイリッシュのレバーダンパー(シュリンクチューブ)@33円、チューニングハンマー2,457円(2022.11.12.)
高田ハープサロン→弦価格表
・弦の張替方法: 端末処理が必要な弦は、先に未処理のまま通してしまい後から処理する。
Youtube
・ナイロン弦No.1~16の張替方(アンカー)
・ナイロン弦No.17~27の張替方(ノット)
・スチール弦No.28~34の張替方(ボールエンド)
MIKEL HARPS社(パキスタン)素材比較表
シュガー(別名バイオカーボン)はさとうきび由来のバイオプラスチックの配合弦。その他の素材としてバイオナイロンもある。AOYAMAの低音弦をスチールからナイロンに変えたい場合はMIKEL、またはRoosebeckを使う手がある。
※MIKEL Set 34のNo.28はシュガーが正しい。これに限らずMIKELのHP情報には間違いが多い。
音程(弦番) | 1E | 1D | 1C | 1B | 1A | 1G | 1F | 2E | 2D | 2C | 2B | 2A | 2G | 2F |
ピッチ | E7 | D7 | C7 | B6 | A6 | G6 | F6 | E6 | D6 | C6 | B5 | A5 | G5 | F5 |
AOYAMA I-AE No. | D00 | D0 | D1 | D2 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
素材 | ナイロン | |||||||||||||
MIKEL Set 34 No. | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | ||||
素材 | ナイロン | |||||||||||||
MIKEL Set 38 No. | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
素材 | ナイロン | |||||||||||||
MIKEL38 No. | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
素材 | ナイロン | |||||||||||||
MIKEL Set 40 No. | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 |
素材 | ナイロン |
音程(弦番) | 3E | 3D | 3C | 3B | 3A | 3G | 3F | 4E | 4D | 4C | 4B | 4A | 4G | 4F |
ピッチ | E5 | D5 | C5 | B4 | A4 | G4 | F4 | E4 | D4 | C4 | B3 | A3 | G3 | F3 |
AOYAMA I-AE No. | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 |
素材 | ナイロン | |||||||||||||
MIKEL Set 34 No. | 11 | 12 | 12 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 |
素材 | ナイロン | シュガー | ||||||||||||
MIKEL Set 38 No. | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 23 | 26 |
素材 | ナイロン | ⇒ | ||||||||||||
MIKEL38 No. | 13 | 14 | 15 | 06 | 07 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 |
素材 | ナイロン | |||||||||||||
MIKEL Set 40 No. | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 |
素材 | ナイロン | シュガー |
音程(弦番) | 5E | 5D | 5C | 5B | 5A | 5G | 5F | 6E | 6D | 6C | 6B | 6A |
ピッチ | E3 | D3 | C3 | B2 | A2 | G2 | F2 | E2 | D2 | C2 | B1 | A1 |
AOYAMA I-AE No. | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 | 32 | 33 | 34 | ||
素材 | ナイロン | スチール | ||||||||||
MIKEL Set 34 No. | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 | 32 | 33 | 34 | ||
素材 | シュガー | スチール | ||||||||||
MIKEL Set 38 No. | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 | 32 | 33 | 34 | 35 | 36 | 37 | 38 |
素材 | シュガー | スチール | ||||||||||
MIKEL38 No. | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 | 32 | 33 | 34 | .35 | 36 | 37 | 38 |
素材 | ⇐ | シュガー | スチール | |||||||||
MIKEL Set 40 No. | 29 | 30 | 31 | 32 | 33 | 34 | 35 | 36 | 37 | 38 | 39 | 40 |
素材 | シュガー | スチール |
オールナイロン:Roosebeck Meghan Harp String Set, 36, C - C, RBSHS36C
eBayオークションでUSからの送料込で7,800円で調達できた。このセットはEnv8と9のナイロン巻線のみ1音1本だが、それ以外のEnvelopeは色弦は1本独立しているもののクリアは長尺1本を切って使うようになっている。パッケージにはEnSoul社の製品と表示されていた。Env単位で購入できないのか問い合わせ中(2023年6月27日)。
同社の弦を検索している最中に全音階の弦の存在を知りクロス弦ハープの存在を知る。RBSHS38CS末尾はCross Strungのことなのだろう。
SAVAREZ(サヴァレス)
弦各社リスト
AOYAMA130にすべてI-AEを張ると、No.28 Bスチールから上のドレミのナイロンが張りの無いもったりした音になってNo.24 Fから低音へ滑らかな移行ができないと感じる。これに対処する為に、No.25 E、No.26 D、No.27 CをそれぞれCAMAC/SAVAREZレバーハープ用のアリアンス弦、No.25 E、No.26 D2本に交換して対処している人がいる。No.27 CがないのでNo.26 Dを赤く塗って代用しているとのこと。SAVARESグランドハープ用のアリアンス弦、No.22 E、No.23 D、No.24 Cを使うという手もあるように思うが張力が判らないというリスクがある。No.27 CにガットI-EXを張ってみたところスチールと似た音色になった。値段が高いのとその固さや張力に楽器が耐えられるか一抹の不安がある。また、太いのでピンに通しづらい。
SAVAREZカーボンには、Camac Light Carbon<Norris Light Carbon<Norris Medium Carbonの3種類あり順に直径が太くなる。Camac Light Carbonは、ガットと同程度の張力があり低音が軽い傾向があるので、より重低音を求める場合はNorris Light Carbonを選ぶ。Norris Medium Carbonは、レバーハープとペダルハープの中間の張力があり、ペダルハープの張力に耐えられるハープの試奏用に用いる。
先のAOYAMA130ドレミ問題に対処する為にミとレだけそれぞれBow Brand KF No.29(25)、No.30(26)に張り替えてみた。()内は対応するI-AEの番号。どちらも1,485円@銀座十字屋。ナイロンに比べて良く伸びるのでピンと張ってから巻き始めて丁度良い。I-AEに比べると細いが音質印象は今の所悪くない。その前に巻き上げ初期段階でNo.30に問題発生。弦がほつれていたのだ。良く見ると単線の心材に非常に細い沢山の繊維を巻きつけた構造になっておりその密着が悪い部分があった。ラベル裏にある表記を読んで納得。
About KF... KF is a composite synthetic string designed by Savarez for Bow Brand.
なるほど、コンポジット(複合)構造の密着が悪かったという事らしい。サヴァレスのデザイン。電話一本で交換してもらえることになった。2023年7月18日
しかし、2本目も同じ症状が出たので恐らくはロット不良だと思い返金対応してもらうことに。しようが無いのでアリアンス弦を注文した。
確証はないが何となくBowBrandのレバー用KF(コンポジット)は、SavarezのBardic用アリアンスとは値段は違うが同じ物ではないかと思う。なぜならば、前者のパッケージにはSavarezがBowBrand用にデザインしたと書かれており、後者のパッケージにはKFの表示がある。SavarezのAziliz/Hermine用のパッケージにはKFの表記があるものと無いものがあるがKF弦。
Savalezはどこの国のメーカーなのだろう。弦のパッケージにはMade in France by Savarezと表示されていた。
Bow Brand International Ltd,
Highgate, Kings Lynn, Norfork
PE30 1PT
+44(0) 1553 772943
sales@bowbrand.co.uk
www.bowbrand.co.uk
高田ハープサロン扱いの弦リスト、バルディック用、No.1 A~No.22 Aはバルディック用のナイロン弦、No.23 GからNo.27 Cはサバレスのバルディック用アリアンス弦。
I-AE No.27、26、25のドレミボヨボヨ問題は解決したが、弦が太いことに原因があるのでは思えてきた。レミのアリアンスの径が1.2mmであるのに対してI-AEのレミは1.4mmある。試しにI-AE No.23 G 1.3mmをレに張ってみたところNo.26よりはボヨボヨしないがアリアンスには敵わない。これが0.1mmの差なのかナイロンとアリアンスの差なのかは1.2mmのナイロンで試してみないと判らないが、果たして長さが足りるかという問題がある。今後の課題。No.22とNo.21を調達してみよう。
チューニングはピタゴラス律で
イタリア語圏スイス人ハーピスト、キアラ・ペドラツェッティのYouTubeでチューニングにクロマチック・チューナーを使うなというのがあった。Aだけ合わせたら後は5度5度とハーモニクスでチューニングしろと。
で、最初にE♭をハーモニクスで全弦合わせた後、サブドミナントのA♭、ドミナントのB♭、そのドミナントのF、C、G、Dと同じ要領で合わせていくと、なんと美しい響き!。3倍音のオクターブ戻しの手法によるピタゴラス律チューニングをルートから始めると12音目のサブドミナントとその上のルートの間にだけ無理が生じるが、これはルートの3分の1チューニングでサブドミナントを先に合わせてしまえば影響を4度と短7度の間の1音だけに最小化できる。あるいは、任意の完全4度の1音だけ犠牲にするという手も使える。しかし、平均律ではすべての音の間に無理が生じている。クロマチック・チューナーで合わせてもどうもどの音も若干低く感じた原因が判った気がする。
AOYAMA130ドレミボヨボヨ問題解実験
130でスチールからナイロンに移行するドレミ、No.27、26、25はI-AEを張ると音がボヨボヨする。実験の結果、テンションゲージは無いものの他の弦に比べて張力が弱い感じだし直径が1.4mmと同じ音程の他社の弦に比べて0.2mm太いのが原因だと思われる。
以下、あくまで私的好みの代替弦。値段は2023年7月銀座十字屋のもの。
・I-AE No.27 Cの代替弦:BowBrand Bass Wire No.31 C 5th 税込2,090円(D1.3)
※I-EX No.27 Cも使えくはないがちょっと太くて実装しづらいしお値段税込4,400円。下の写真はI-EX。
・I-AE No.26 Dの代替弦:Savarez Alliance for Camac No.26 D 5th 税込2,200円(D1.2)
※最初、値段の手ごろさからEと同じBowBrand KFを張ってみたが下の写真の赤矢印のように心材からシースが分離するという切れる前の兆候が2本続けて発生した。ロット不良のように思われたのでちょっとお高いがSavarezにしたという経緯がある。
※I-AE No.28 B 税込1,650円(D1.3)も使えるがスチールからナイロンへの移行がAllianceに比べて若干悪い。
・I-AE No.25 Eの代替弦:BowBrand KF No.29 E 税込1,485円(D1.2)
※上記Dのようなロット不良に遭遇するのを嫌うなら最初からSaveres Lever Alliance for Camacにするという手もあるが、若干KFの方が音のつながりが良く感じられる。
※トライアルでI-AE No.21 B(D1.2)を張ってみたが張力が出ずダメだった。